


台風シーズン到来を前に、陸屋根や外壁、ベランダなどの防水工事に多忙な日々を送る有限会社ビルドウェザーの藤井千尋さん(29)。5年前、創業者の父親が亡くなったのを受けて、24歳で代表取締役に就任した。
藤井さんが防水工事の世界に足を踏み入れたのは18歳の時。福祉の専門学校に通いながら家業を手伝ううちに、腕の立つ職人になりたいと思うようになったのがきっかけだった。以来、見習いとしてがむしゃらに働き、1年後には現場を任せられるほどに成長。材料メーカーの講習会にも積極的に参加し、先進工法の習得に努めてきた。
「雨漏り調査で大変なのは、水の通り道を探りながら、雨漏りの原因となる箇所を突き止めることです。最近は建物の工法が複雑で、一筋縄では行きません。仕上がり具合も、昔は見た目は二の次で、防水 さえできていればよかったものが、今は美しく見えなければ満足してもらえません」
防水工事は、常にぶっつけ本番。だからこそ、調査、診断、施工のすべてにおいて豊富な経験がものをいう。藤井さんは、年間1000件もの雨漏り調査をこなす。すべてが成約できるわけではないが、その経験は大きな財産になっている。無理な価格競争にくみしないのは、職人魂の表れ。将来的に責任を持った施工の裏付けになっている。