大工歴28年の藤村勝之さんが請け負う対象は、新築(注文住宅)3、リフォーム7の割合。リフォームの場合は、ああしたら、こうしたらと自分なりに工夫しながら作業するので、楽しくてやりがいがあるという。
藤村さんが得意とする家屋は、古くからの純日本家屋。駆け出しの頃、純日本家屋を専門とする大工の下で8年間修業を積み、大工としての基礎をみっちり学んだ。「敷居の寸法を15mm短かく測ってしまい、1本8万円はするサクラの無垢材を台なしにしてしまったことがあります。叱られるのを覚悟していたら、師匠は身銭を切って弁償してくれたうえ、『ようやった、弟子のときの失敗はいい薬になる』と言ってくれました。そのときの言葉は一生忘れません」と、今でも師匠の思いやりに感謝する。
今では、木材の年輪を見れば、将来的に曲がる方向が分かるまでになった。木材を熟知した藤村さんが好んで手を加えるのが、梁やカウンターなどにアール(曲線)をつけること。「梁は常に平行に渡すのではなく、雪の重みにも耐えられるように構造計算をして、最適なポジションに渡します」。手間はかかっても、プロとしてのプライドが常に「丁寧な仕事」を自らに課し、中途半端な妥協は許さない。
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